2022年04月09日

アストラ・ピアソラ 

少し前ですが、N響アワーでバンドネオンで有名なアストラ・ピアソラの特集を再放送していました。
去年が生誕100周年、今年が没後30年の記念の年なんだそうです。
バンドネオン奏者の小松亮太さんが解説をしていてとても興味深く面白かったです。
ちなみにですがバンドネオンとはアコーディオンみたいな形をした箱状の楽器で中にハーモニカ3つが入っていて、それを外側から両手で空気を入れたり出したりすることで音が鳴るものです。
知らなかった。。。

ピアソラはニューヨーク出身、両親はアルゼンチンからの移民だそうです。
自らのルーツであるアルゼンチンのバンドネオンの楽器を父親に買ってもらい、とても才能を発揮するもいろんな音楽へと移行することも長く、音楽的な紆余曲折があったと解説がありました。

私はピアソラの音楽についてはよく知らないのですが、とても耳馴染みの良い軽快な曲調でタンゴを踊るのに良いのだろう、くらいのイメージでした。
ピアソラはこの踊るためのタンゴから、独立した音楽としてのタンゴ、踊りの伴奏だけではないタンゴを確立していった人なのだそうで革命的な曲を作っていったとのことでした。

一時はロックやジャズそしてクラシックへと転向したり、クラシックの作曲家になるべくバンドネオンを捨てるとまで決意したこともあるそうです。
しかしその決意で弟子入りしたクラシックピアノの著名な先生に「あなたは決してアルゼンチンタンゴを捨ててはいけない」と悟されたとか。。。才能ある先生はさすがです、すごいですね。

そんなこんなでクラシック作曲家になることはできなかったピアソラですが、番組最後のビデオではアルゼンチン交響楽団とともに自分の作曲したバンドネオンの曲をとても哀切感たっぷりに演奏していました。

ピアソラの曲にはこの満たされない思いとか叶わなかった夢などどこか報われない思いが込められていると私は感じます。でもこの最後に放送されたビデオの中で、ピアソラは自分をバンドネオンへと導いてくれた父親への感謝と郷愁を込めてアディオス・ノニーノ(さよなら、父さん)という曲を演奏していて、聴いている私もその思いの深さに涙が流れました。亡きお父さんとの思い出のバンドネオンを自分の憧れたクラシック楽団を率いて晴れ舞台で自ら作曲した曲を演奏することがどれほどの意味を持つかと思うとこちらも胸がいっぱいになりました。

音楽って素晴らしい!素晴らしい音楽は色や映像や香りを連れて来る!
私はいつもそう思います(^^)
これからはきっとピアソラの曲を違った気持ちで聴くと思います♪



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posted by Rumiko at 01:06| Comment(0) | 音楽
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