ぜつぼうの濁点 作 原田宗典 絵 柚木沙弥郎 教育画劇
ぜつぼうの濁点が擬人化されて主人のぜつぼうから離れひとり濁点だけになるお話です。
ひらがな村のお話だそうで発想が面白く、内容もとても素敵な内容でした。
絵もユニークでとても引き込まれます。
大人向けの絵本ですが、色が綺麗で絵がそれぞれのページで独創的で生き生きしています。
ユニークであること、ユニークな自分を外に出すこと、それを認め受け入れられる社会であると良いな、と思います。
なによりも状況はどんな風にも変えられることをうまく表現していてとても良いと思いました。
今のような時代にひとつの状況にひとつの意味付けをすることは簡単ですが、もう少し大局的にもう少し視点を変えて状況や物事を見ていけばいろんなことは変化しやすいのではないかと思います。
ある事柄をそこだけに焦点を絞って判断してしまうのではなく、もう少し大きく眺められるといろんなことは無理がなく楽に感じられると思います。
大変だった、アンラッキーだったとその時点で思えることも、後から振り返って見た時にとても大事なターニングポイントだったり、そこから新しい道が開けたり、結局は良かったことと思える、何かしらの進化につながっていることは結構あります!
物事や状況はたったひとつの意味合いがあるのではなく、いろんな意味やメッセージを含んでいると思います。
その時点でひとつの意味づけしか感じられなかったとしても、それを私達次第で反転させることができることをユーモラスに上手に表現している本です。
いろんな制約の多い今、疲れたな、とかなんだか嫌になっちゃったという時にそっと手に取って読んでみてほしい素敵な本です。
若い人にも読んでほしいな、と思います。
オススメです♪
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